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2019-08-15

A+A 2019: PEOPLE MATTER 
2019
115日~8日、ドイツ、デュッセルドルフでは “労働現場の安全と衛生”が再び参加者の話題の中心に

メッセ・デュッセルドルフ、マネージング・ディレクター、W・ディーナー氏(写真)による A+A 2019についてのステートメント

 

国際的な相互接続性、ネットワークシステムの更なる増加は、これまでにない企業構造、新しい製造環境を生み出しています。こういった状況は、従業員が新たな課題に直面し乗り越えていく必要があるということを意味し、首尾よく対応していくためには、最新の労働安全、そして知識に基づいた戦略やアイデアが必要となります。

将来、IT媒体を支柱として、ますます多くの人が世界中のネットワーク環境で働き、顔を合わせることなく、組織されたチームで担当業務を行うことになるでしょう。従業員は勤務地や定められた労働時間にも縛られることはなくなるでしょう。この試行的な雇用形態はその柔軟な就業構造のため、若い人材にとっては大変魅力的なものとなるでしょう。製造工程も分散型情報技術の知能や自律型ロボットのシステムにより、ますます独立し、それぞれに組織化がなされています。例として、これらのシステムは予期せぬ作業中断や指示変更にも自動的に対応することができるのです。

基本的に、従業員は昼夜絶え間なく働くことが可能となるため、精神的ストレスや疾患のリスクが増すでしょう。すなわち、新たなテクノロジーは労働者個人の自己管理をより必要とするケースが発生します。労働環境の目覚ましい構造的変化や新しい組織体系は、より健康的でストレスの少ない労働環境を創造する機会を提供することにもつながります。A+A 2019は労働現場の安全、セキュリティ、健康に関する世界規模の見本市であり、これらに関するあらゆる機会を提示し、同時に労働現場での潜在的なリスクや必要となる対応手段に鋭い関心を向けています。

 

11月5日~8日、世界各地からの来場者が、最新のトレンド、製品、法規定などの概要を手に入れるために、デュッセルドルフで開催される第36回A+Aの会場に参加します。A+Aは再び学術会議を伴う国際的見本市として、政治とビジネス間の対話の場を設けるとともに、科学的知見とその実際的な応用化の間で橋渡し役を果たします。

職場における個人の安全、セキュリティ、健康、というA+Aのテーマは変わらず、人々の関心を強く引きつけます。2019年、新しい展示ホール1が追加利用されます。これにより、多くの出展者からの要望に応え、さらに広い出展スペースを提供することができます。今回は約2,000の出展者数を見込み、過去最大規模での開催となります。

前回2017年のA+A には約69,000人の来場者がありましたが、そのうち47%が海外からの来場者でした。この見本市には世界各国から多くの企業や専門家が出展します。労働現場の健康と安全をテーマとするこの先導的な見本市は2年毎に開催され、労働現場の健康と安全を担当する部署、人事関連部署、労使協議会、産業製品の専門店とバイヤー、消防の救急隊員、警察、救援救助機関等の関係者に向けて参加を呼びかけています。対象グループとして、他には中小企業の経営者はもちろん、監督機関の責任者も含まれます。

 

A+Aが対象とするグループ、団体、またその取り上げる内容は幅広く多様ではありますが、すべて、3つの主要な分野、すなわち 職場での安全、セキュリティ、健康、に分類されます。

 

安全はこれまで通り、A+Aの一番の核となるテーマです。この分野における全てのマーケットリーダーが今年もまた見本市に出展します。個人用保護具の市場は急速に拡大しています。これには様々な要因があるのですが、一つには、公共の安全に対する意識の高まりも見られます。作業服がその機能性において開発が進んでおり、また視覚的にも向上しているという事実がこのトレンドを裏付けています。加えて、環境に優しい公正な商業素材の増加は、最終意思決定者の多くが述べているさらなる持続可能性への要求に応えることでしょう。

これと別の理由で最近の傾向として高まりつつあるのは、イメージを表現したウエアです。たとえば、今回の見本市ではファッション的な機能として、スニーカーのようにデザインされた安全靴や、レジャーウエアのような作業ズボンといった製品がますます多く見られます。2017年に開催したA+Aでは56の出展者が企業のファッションやイメージを表したユニフォームや作業服に焦点を当てました。さらに260社がこの分野に関連するプレゼンテーションを追加で行ったため、世界規模で比較してもA+Aがこの分野では最大の見本市となりました。2019年のA+Aでもこの分野でさら更なる成長が期待されます。企業ファッションに関する市場は、顧客と接触の機会のある従業員を主な対象グループとして考えています。保護機能の有無に関わらず、仕事着は企業の存在感を援護する、一種のマーケティングのツールであり、企業と顧客との重要な接点、また広報的な機能を果たします。

 

A+Aの2番目の重要テーマは、セキュリティで、企業内、組織内のすべての従業員を守ることに焦点を当てています。ここでの目的は従業員、一人一人の危険を最小化するため、また、従業員が働く工場や建物内での技術的な安全対策をするために防御手段を提供することです。安全な格納、交通機関や移送中の防護、放射線防護、落下防止構造、そして労働環境の保全はこの分野での主要な焦点です。目的は突発的で有害な事象から起こりうるすべての負の結果を未然に防ぐこと、あるいは最大限に軽減することです。従って、防火対策、爆発からの防護、そして広範囲にわたる防災管理がますます重要になってきます。

 

全ての人にとって主な関心事である、健康の増進は、同時に個人の労働力の維持を意味します。A+Aの3つ目の焦点は職場での健康であり、いかにして、我々がそれを成し遂げることが出来るか、という点に着目します。A+Aは労働現場での音響、照明と照度、インテリア環境、人間工学に基づいた道具やオフィス家具、職場設計の分野において解決策を提示します。労働衛生・健康の向上、および疾病予防は健康的な食事内容、運動、ストレス解消、休養、また、有害薬物の摂取阻止などにも目を向け、考察されます。

 

職場の安全、セキュリティ、健康に投資する企業は、従業員の高い満足感という恩恵があるだけではなく、業務の中断時間、事故による作業中止時間が短縮されます。つまり、健康的な職場環境では、関係者全員が恩恵を受けることになるのです。恩恵とは、熱心に働く従業員であり、ひいては企業の競争力の強化につながるのです。欧州労働安全衛生機関(EU-OSHA)の調査によると、健康への投資は時間と労力をかけるだけの値打ちが十分にあるということで、1ユーロの投資が2.5~4.8ユーロの収益を生み出していると報告されています。

ドイツ連邦統計局によれば、50歳から64歳の労働者による労働力の占有率は2000年の30%から2020年には39%に増える見通しです。このため従業員に勤務の柔軟性や健康への配慮を約束するという職場での取り組みが要求されます。また、例として、従業員が身体的に制約を受けることになっても、人間工学に基づいたオフィス内装や家具、用具を用いて、彼らが続けて職務を果たすことが出来るような取り組みも求められます。

 

A+Aにおけるすべての展示・発表の主要なテーマは 待ち受ける労働の未来に向かって有効な製品、概念、解決策を紹介する光を当てられた道筋といえるでしょう。この展示会では、出展者はデジタルエイド(digital aids)のような実用的な製品、あるいは画期的な職場モデルを紹介、展示します。また、これまでの作業工程、人員配備のありふれたパターンを変えるような新しい取り組み手法は、順応性、コスト最適化というような、企業活動を後押しする、成功の機会を提供します。2019年A+Aの出展者は、これだけではなく、ますます複雑になり、そのため、更に管理が難しくなった作業工程により、引き起こされるリスクに対しても着目しています。A+Aはこの点においても可能な解決策を提起します。

 

すべて非営利団体出展者による、ミーティングポイント“安全+健康”は、今年もホール10で開催されます。ここではBASI(ドイツ連邦労働安全衛生協会)と、国内、および海外の協力団体が幅広い分野でのコンサルティングの機会や情報を提供します。また、来場者に参加してもらう教育的で楽しめる活気あるイベントも一緒に開催されます。物品を取り扱わない労働衛生・安全の組織団体も参加します。たとえば、労働組合、災害保険会社、雇用者団体及び組合、省庁および公共団体、業界・職能団体、工科大学、その他非営利団体です。言い換えれば、労働衛生と安全にまつわる質問内容に応じるあらゆる専門家たちです。彼らは、様々な規定、職業病、有害物質、傷害保険、保護・防護具、そして、労働衛生・健康と社会復帰訓練の促進等の内容に関連する質問に回答します。

 

労働現場の健康と安全のライブ体験

この見本市では来場者が専門家との集中的な対話に参加したり、展示されている労働現場の健康と安全に関連する製品を試したり、実際に体験するようお勧めしています。また、 ドイツ・ライフセービング協会 (German Life Saving Association)は、ドイツ連邦技術支援隊(German Federal Agency for Technical Relief) と協力して、”安全な救出” という特別なショーを、そして、ドイツ産業火災防火協会(Industrial Fire Protection Association of Germany) と協力して、“防火・防災と緊急事態の管理”というショーが催されます。今後のトレンドを決めるきっかけとなるような ”職場設計と健康” 、“労働安全とセキュリティ“というフォーラムも開催されます。

 

この見本市と同時にドイツにおける労働安全分野の主要な共同イベントとして、第36回学術大会も開催されます。ここでは、商工業、行政、政治、科学といった各業界のエキスパートたちが集まり、新たな概念、業界における問題等について専門家として意見交換する予定です。

 

5000人以上の会議参加者がデュッセルドルフのCCDコングレスセンターに集い、専門家による協議会に加わります。一連の約40のイベントが開催され、現在の科学的知見およびその実用化における議論のため、また、行政と企業間での活発な意見交流の場として、フォーラムの開催が提案されています。双方向の“対話型演習”のような新しい方式は 議論の場にさらなる機会をもたらします。また、新たに、専門家だけではなく、大学講師、学生、研修生も参加可能となりました。特定の分野の専門職以外にも、初めて門戸が開かれたのです。この学術大会では、様々なプレゼンテーションが予定されていますが、内容は呼吸器保護、配置先の衛生状況、そして特に救急対応者を対象として、自己防御手段に関するものです。

 

2019年、A+Aは新しく、映像とメディアのフェスティバル、“kommmitmensch”(ドイツ語の駄洒落で、”一緒に、我々人類のためにできる限りの努力をコミット(約束)しましょう“という意味です。)を開催いたします。このフェスティバルは視覚的メディアを用いて、企業内での労働衛生における予防対策、健康促進の強化をめざしています。ある特別な分野では、従業員を守る、という観点で、その製品の効果を紹介する映像がいかに説得力あるものかどうか、評価される予定です。傷害保険会社、そして、ドイツ連邦のエネルギー、繊維製品、および電機、メディア製品部門産業同業者労働組合(German Federal Trade Union Energy Textiles Electronics Media Products)などの組織の協力を得て、特に人を引き付けるような方法で防護用製品や問題に対応する解決策を情報として発信した企業に対しては、賞品が授与されます。さらに、ドイツ労働安全衛生賞(German Health and Safety Prize)、という賞も用意されています。今年は主要分野に加えて、“戦略的、職業的、個人的、文化的”で革新的、先駆的な製品コンセプトが “新人”カテゴリーにて表彰される予定です。この労働安全衛生賞はドイツ連邦労働社会省(Federal Ministry of Labour and Social Affairs)、ドイツ労働安全衛生および安全技術に関する委員会(German Commission for Occupational Safety and Safety Engineering)、ドイツ社会傷害保険局(German Social Accident Insurance)により授与されます。この授賞式は2019年11月5日、デュッセルドルフのCCD コングレスセンターにて行われます。